初級シスアド試験とは



初級シスアド試験は、経済産業省が認定する国家試験「情報処理技術者試験」のひとつです。正式には「初級システムアドミニストレータ試験」といい、試験に合格すると「初級システムアドミニストレータ」という国家資格が取得できます。初級システムアドミニストレータ試験は英語でSystems Administrator Examinationと表記されます。

試験の実施機関は「財団法人日本情報処理開発協会 情報処理技術者試験センター(JITEC)」で、年に2回、全国の主要都市で一斉に試験が開催されます。

試験の受験資格は特にありませんが、対象者像として企業に勤めていることが想定されていますので、学生、特に高校生以下は合格が難しいといわれます。


試験手続きなどに関しての疑問はhttp://www.jitec.jp/1_09faq/_index_faq.htmlをご覧ください。
試験の概要は以下のとおりです。
(JITECホームページより: http://www.jitec.jp/1_11seido/h13/ad.html

1.対象者像

利用者側において,情報技術に関する一定の知識・技能をもち,部門内又はグループ内の情報化を利用者の立場から推進する者

2.役割と業務

利用者側において情報技術に関する一定の知識・技能をもつ者であり,担当する業務の情報化を利用者の立場から推進するために,次の役割を果たす。
  1. 現状業務における問題点を把握し,情報技術を活用してその解決を図る。
  2. 必要とする情報システムの一部構築とその支援を行う。
  3. 情報システムの提供者側に対する利用者の意見や要望を提起する。
  4. 情報システムの運用環境とシステム利用環境を整備する。

3.期待する技術水準

利用者側において,担当する業務の情報化を利用者の立場から推進するため,次の知識・技能が要求される。
  1. 仕事の進め方を把握し改善策を考えるためのシステム思考能力,それを支えるDFD,ワークフローなどの手法やコンピュータの活用法に関する知識をもつ。
  2. 情報システムの開発・利用について,ヒューマンインタフェース設計,テスト及びシステム運用に関する知識・技能をもつ。
  3. パソコンやネットワークに関する基礎知識をもつ。
  4. 業務において表計算ソフトやデータベースソフトなどのツールを操作・活用できる。
  5. パソコン導入・運用・管理における実務的な知識・技能をもつ。
  6. パソコンの様々な使い方やパソコン利用環境・オフィス環境に関する知識をもつ。
  7. 情報化推進のための話し方・文書の書き方・ビジュアル表現方法に関する知識をもつ。

4.試験形式と試験時間

午前 午後
9:30〜12:00(150分) 13:00〜15:30(150分)
多肢選択式
80問必須
多肢選択式
7問必須

5.試験の手続日程

試験実施時期 春期 秋期
試験実施日 4月第3日曜日 10月第3日曜日
案内書、願書の配布と受付 1月上旬から2月上旬まで 7月上旬から8月上旬まで
受験手数料 5,100円(税込み)
合格発表時期(予定) 5月下旬 11月下旬
合格発表方法
合格者の受験番号を掲示
官報
情報処理技術者試験センターホームページ
情報処理技術者試験センター本部及び各支部
http://www.jitec.jp/1_12sosiki/shozaichi.html

6.出題範囲

[午前試験]
コンピュータシステム [技術レベル I /II/III] [出題範囲/重点分野]
  1. ハードウェア
    1−1 情報素子に関すること
    半導体素子,集積回路の種類・特徴 など
    1−2 プロセッサアーキテクチャに関すること
    命令とアドレッシング,プロセッサの性能・構造・方式・特徴 など
    1−3 メモリアーキテクチャに関すること
    メモリキャッシュ,メモリの容量,メモリの構成・特徴 など
    1−4 補助記憶に関すること
    記憶媒体,補助記憶装置の種類・特徴 など
    1−5 入出力アーキテクチャと装置に関すること
    入出力インタフェース,周辺装置・通信装置(ルータ,モデム,DSU ほか)の種類・特 徴 など
    1−6 コンピュータの種類と特徴に関すること
    コンピュータ(パソコン,ワークステーションほか)の構成・種類・特徴 など
    1−7 エンベデッドシステムに関すること
    構成部品と実装,論理設計,論理回路,制御理論,信号理論 など
  2. 基本ソフトウェア
    2−1 オペレーティングシステムに関すること
    仮想記憶,多重プログラミング,記憶管理,OS の機能・種類・特徴,エンベデッドOS, エンベデッドシステム設計,デバイスドライバ など
    2−2 ファイル管理に関すること
    ファイル編成,アクセス手法,排他制御,リカバリ処理,検索手法 など
  3. システムの構成と方式
    3−1 システムの構成技術に関すること
    クライアントサーバシステム,システムの構成方式・処理形態(デュプレックス構成,デ ュアル構成,グリッドコンピューティング,ユビキタスコンピューティング,SAN, NAS ほか) など
    3−2 システムの性能に関すること
    システムの性能計算・性能設計・性能指標・性能評価,待ち行列理論,キャパシティ管理 (コスト,資源管理,性能管理ほか) など
    3−3 システムの信頼性・経済性に関すること
    システムの信頼性計算・信頼性設計・信頼性指標・信頼性評価・経済性,稼働率,故障率, バスタブ曲線 など
  4. システム応用
    4−1 ネットワーク応用に関すること
    Web,インターネット,イントラネット,エクストラネット,通信サービス,モバイル通 信,衛星通信システム,プロトコル(TCP/IP,UDP,IPv6 ほか),LAN の構成・種 類・特徴 など
    4−2 データベース応用に関すること
    データウェアハウス,データマイニング,データマート,SQL の利用 など
    4−3 データ資源管理に関すること
    IRDS,メタデータ,リポジトリ など
    4−4 マルチメディアシステムに関すること
    AI,パターン処理,AR/VR/CG,エージェント,メディア応用 など
システムの開発と運用 [技術レベル I /II/III] [出題範囲/重点分野]
  1. システムの開発
    1−1 言語に関すること
    プログラム構造,データ型,言語処理系,構文解析,言語(C,COBOL,JavaTM,SQL, HTML ほか)の種類・特徴 など
    1−2 ソフトウェアパッケージに関すること
    表計算ソフト,グループウェア,ミドルウェア など
    1−3 開発環境に関すること
    開発ツール,EUC・EUD など
    1−4 開発手法に関すること
    プロセスモデル,ソフトウェア開発手法 など
    1−5 要求分析・設計手法に関すること
    DFD,E-R 図,UML,オブジェクト指向設計,プロセス中心設計,データ中心設計,モ ジュール設計,入出力設計,ヒューマンインタフェース設計 など
    1−6 プログラミング,テスト,レビューに関すること
    プログラミング手法,テスト手法,レビュー手法,テスト設計・管理手法 など
    1−7 開発管理に関すること
    プロジェクト計画,見積手法,品質管理,工程管理,日程管理,コスト管理(アーンドバ リューほか),構成管理,要員計画・管理,ドキュメント管理,開発メンバの役割と構成, プレゼンテーション技法,コミュニケーション技法,システムの可監査性 など
    1−8 外部環境の活用に関すること
    アウトソーシング,システムインテグレーション など
  2. システムの運用と保守
    2−1 システムの運用に関すること
    システムの障害管理,移行,オペレーション,運用ツール,資源管理,コスト管理,ユー ザ管理,設備・施設 など
    2−2 システムの保守に関すること
    保守の形態,保守契約,ソフトウェア保守 など
セキュリティと標準化 [技術レベル I /II/III] [出題範囲/重点分野]
  1. セキュリティ
    1−1 セキュリティに関すること
    暗号化,認証,アクセス管理,セキュリティ管理,安全対策,コンピュータウイルス,プ ライバシ保護,セキュリティポリシ,個人情報保護,ネットワークセキュリティ,セキュ リティ関連法規 など
    1−2 リスク管理に関すること
    リスクの分析・対策・種類,内部統制 など
    1−3 ガイドラインに関すること
    情報システム安全対策基準,ソフトウェア管理ガイドライン,コンピュータウイルス対策 基準,コンピュータ不正アクセス対策基準,情報セキュリティ監査制度 など
  2. 標準化
    2−1 開発と取引の標準化に関すること
    ISO 9000,SLCP-JCF98 など
    2−2 情報システム基盤の標準化に関すること
    OSI,IEEE,EDIFACT,OMG,CORBA,RFC,ISMS,ISO/IEC 15408 など
    2−3 データの標準化に関すること
    各種コード(文字コード,バーコード,2 次元コードほか),データフォーマット,デー タの圧縮 など
    2−4 標準化組織に関すること
    内外の標準化組織 など
情報化と経営 [技術レベル I /II/III] [出題範囲/重点分野]
  1. 情報戦略
    1−1 経営管理に関すること
    経営戦略,組織,経営管理,マーケティング,行動科学,システム論,ヒューマンリソー スマネジメント など
    1−2 情報化戦略に関すること 情報化構想,システム化計画,業務改善・分析・設計,企業情報システム など
  2. 企業会計
    2−1 財務会計に関すること
    会計基準,財務諸表,連結決算,減価償却 など
    2−2 管理会計に関すること
    損益分岐点,経済性計算,財務経営指標,原価,リース・レンタル,資金計画,ファイナ ンス,資産管理 など
  3. 経営工学
    3−1 IE・OR 系に関すること
    分析手法(作業分析,工程分析,予測,在庫管理,線形計画法,待ち行列,PERT ほか), 品質管理(OC 曲線,管理図,パレート図ほか),最適化問題,統計的手法 など
  4. 情報システムの活用
    4−1 エンジニアリングシステムに関すること
    MRP,生産管理システム,生産計画,工程計画・管理 など
    4−2 ビジネスシステムに関すること
    経理・財務・人事システム,営業支援システム,POS,流通システム,金融システム, 公共システム,企業間システム,電子決済システム など
  5. 関連法規
    5−1 情報通信に関すること
    電気通信事業法 など
    5−2 知的財産権に関すること
    著作権法,産業財産権,不正競争防止法 など
    5−3 労働に関すること
    労働者派遣法,男女雇用機会均等法,労働基本法,労働安全衛生法 など
    5−4 取引に関すること
    外注契約,ソフトウェア販売 など
    5−5 安全に関すること
    不正アクセス防止法,個人情報保護法,PL 法 など
    5−6 その他の法律・倫理に関すること
    刑法,商法,電子帳簿保存法,情報公開,認定制度 など
[午後試験]
  1. 仕事とコンピュータに関すること
    システムアドミニストレータの役割,仕事の進め方の把握・改善,コンピュータの使い方, 問題発見の手法,問題解決の手法,データ分析の手法 など
  2. 基幹業務システムとのかかわりに関すること
    基幹業務システムの概要,システム運用の概要,ユーザ要求の定義,テストと検収 など
  3. エンドユーザコンピューティング(EUC)に関すること
    EUC の概要,パソコンのハードウェア・ソフトウェア,表計算ソフトの利用,データベ ースソフトの利用(SQL によるデータ操作を含む),ヒューマンインタフェース設計,ネ ットワークの種類と仕組み,クライアントサーバシステム,マルチメディア,グループウ ェア,インターネット,イントラネット,電子メール,Web 技術 など
  4. システム環境整備と運用管理に関すること
    ハードウェアとソフトウェアの選定,ハードウェアとソフトウェアの利用環境の整備,ネ ットワークの利用と運用,構成管理,ファイル管理,性能・障害管理の支援,セキュリテ ィ管理の支援,ウイルス対策,暗号の利用,不正アクセス対策,権利の保護とエチケット など
  5. 情報化推進のための表現能力に関すること
    発表技術,分かりやすい文章にするための工夫,用字・用語の使い方,文章の組み立て方 と文書作成の手順,ビジュアル表現,情報伝達・情報発信におけるツールの効果的な利用 など

※受験後の成績照会について

シスアド試験では、平成15年度春期試験から成績の照会が可能になりました。
ホームページ、iモード専用ホームページ、音声&FAX情報サービスでの照会が利用できます。

利用期間は下記のようになっています。

春期試験の場合:5月の合格発表日から9月末日まで
秋期試験の場合:11月の合格発表日から翌年3月末日まで

詳しくは、http://www.jitec.jp/1_05goukaku/seiseki_s.html をご覧ください。

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